やりたいことをやるか、もしくは、できることをやるか。
職業選択上どちらを重んじるかという話ですが、確固としたやりたいことがあるならば通常そちらを選択するでしょうから、問題は「やりたいことをやってはいるがうまくいかない」場合と「これといってやりたいことがなくどうしたらよいかわからない」場合です。
僕の場合、典型的な後者でした。
なので、できることを見つけるためあれやこれやと模索した結果の簿記であり税理士試験でした。
もともと実家が自営であるため税理士という職業は一般的な家庭と比べるといくらか身近で、幼いころ母親に連れられ会計事務所へ行きおじいちゃん先生にかわいがっていただいた記憶もうっすらとですがあります。
とはいえ、税理士になりたい、という気持ちは僕の中では20代半ばまでみじんもありませんでした。
ちなみに幼稚園のころの僕の夢は看護婦さんか大統領でした。
いうまでもなく「やりたい」ことを「できる」レベルまで昇華させ職業にし人生を充実させることができれば文句なし。ベストです。
しかし僕はそうでなかったので、やりたいことを探すかできることを探すしかなく、紆余曲折ののち後者を選択し今に至ります。
これは妥協ではなく選択です。
結果今が幸せかというとわかりませんが、悪くはないと思っています。
一般のサラリーマンとして組織内で生きるのは上手くありませんし(人は好きですが)、スキルを磨けば磨くほど個で強く勝負できるこの職業はおそらく向いています。
いくらか遠回りしましたがギリギリ結果オーライでしょう。
人を大事にしない傾向にあるこの業界は人の出入りが非常に激しく、人との出会いや別れが数多く訪れます。3か月や半年はざらです。
別れのたびにまだ若い彼ら彼女らの行く末が気になりますし、またそのたび自分がなぜこの場この職へたどり着いたのか、自然と思いをはせる機会も増えます。
流れ着いて、税理士。
ゴールから逆算した職業選択ができればもちろんベストでしたが、これもまた自分らしくて悪くないなと、今は思っています。
僕の口癖「なんとかなるよ」も、少しだけ説得力が増した気がします笑