細川会計事務所@千葉 の中の人のブログ

令和元年11月、千葉市内で独立開業した30代ひとり税理士のブログです。

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”情強”とは?情報リテラシーの移り変わりについて思うこと

『いや、インターネットには○×△と書いてあった』

 

この仕事をしていて最近、主に特定の支出について経費になるならないの話をしている際に頻繁に聞くフレーズです。

経費になるかならないかで、限りなくブラックに近いグレーゾーンに属する支出を経費にしてしまいたい気持ち、そしてご自身で手を動かし調達してきた情報を正しいと信じたいという気持ちというのはそれぞれ僕もわからなくはありません。

しかしそもそものお話しとして、会計処理や税法の適用については、事業者ごとに状況も違えば流れも異なり、それぞれその時々でいろいろな物事を計算に入れた上で判断をしていく必要があります。 

 

ほんの10年ほど前まで、インターネットからうまく情報を取り出すことのできる人のことを”情強”と呼ぶ風潮がありました。

情強とは『情報強者』の略をいいます。

しかし、今や国民総スマホの時代。そのような情報へのアクセスは誰であってもコツさえつかめばそれほど苦なく容易にかないます。

かつて”情強”と呼ばれたリテラシーレベルは、いまや社会のスタンダードになっているのです。

 

だからといってネットの情報を信じるな、本だ本!などと言うつもりはありません。

本とインターネットの情報に、特徴の差異や情報そのものの真偽こそあれど、優劣はもはやないと考えてよいと思っています。

 

僕は、情報は食材のようなものだと考えています。

いい食材、そうでない食材、煮ても焼いても食えない食材、様々あります。

しかしいくらいい食材であっても、うまく調理できなければそれは無駄になります。

情報を得、それをどう判断しどう扱うか、といった部分は、国民総スマホのこの時代にあってもかなりの(それこそかなりの)個人差があるように感じています。

令和時代の情強とは、情報調理のうまい方を言うのでしょう。

食材を見せ、どうだ!いい食材だろ!と自慢しても何ひとつ価値を生み出すことはできない、そんな時代を僕たちは生きています。

 

冒頭のお言葉ですが、同業の方であればどなたもが頻繁に耳にしているゴールデンフレーズかと思いますが笑、個人としては単純に、目の前にいる顧問税理士よりどこの誰が記したかもわからないネット記事を信じてしまうそのマインドが、少しばかり悲しかったです。

ただ逆をかえせば、もっと信頼していただける税理士にならなくては、と思わせられる話でもあったりするのです。

日々精進、日々勉強ですね。

 

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***編集後記***

今後はもう少し、今回のようなコラムっぽい軽量記事を増やしていきたいと考えています。

その代わり更新頻度を上げていく・・・予定です笑