細川会計事務所の中の人のブログ

令和元年11月、千葉市内で独立開業した30代ひとり税理士のブログです。

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年末調整ってなんだ?その流れと確定申告との違い【そもそもシリーズ第4回】

毎年ハロウィンが終わり店頭にクリスマスグッズが並ぶ頃合いにもなると、どこからともなく聴こえてくる『ネンマツチョウセイ』という言葉。

 

言われた通りに紙を書き提出すると、どういう事情かは知らないがちょっとしたお金がいただけてしまう。

しかし何をやっているのか皆目見当がつかない。

何者だネンマツチョウセイ。

お前はどうして毎年おれにお金をくれるのだ。好き。

 

長年会社勤めをされている方の中にももしかしたらこのような方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ということで今回はサラリーマン版の確定申告といってもよい年末調整について簡単にまとめてみました。

 

  

年末調整とは

会社が毎月従業員にお給料を支払う際に天引きしている『源泉所得税』ですが、実はおおよその概算額でしかありません。言ってみれば仮払いの状態で、その時点で計算に含まれているのは『給与の金額』『社会保険料』『扶養の数』『甲乙丙』程度です。

その毎月徴収される概算額と、生命保険や地震保険、住宅ローン、配偶者などの情報を加味し算出した1年間の正しい所得税額との差額の精算を年に一度行います。これが年末調整です。

したがって毎年年末調整をするともらえるお金というのは、自分が毎月お給料から天引きされていた税金のうち払い過ぎた部分の戻りなのです。

 

確定申告との違い

制度の本来のあり方としてはまず、全国民、年に一度確定申告をして、所得の算出及び税金の精算を行いましょうという考えからスタートします。

ただし現在6,000万人超いる全国のサラリーマンが、毎年年明けに自分でしこしこ確定申告書を作成し税務署に提出に行くというのはどう考えても不効率です。

そこで、会社にお勤めされている方については(一定の場合を除き)確定申告書の作成を不要とするかわりに、会社が代理で税金の精算を行いましょうとする制度というのが年末調整なのです。

ですので、年末調整はサラリーマン版の確定申告といってよいと思います。

 

ただし会社勤めをされている方でも一定の要件を満たす場合については確定申告が必要です。詳しい要件については以下の国税庁HPに任せます。

www.nta.go.jp

 

年末調整の対象となる者

年末調整の対象となるのは、年末の時点で会社に在籍されている方です。

ただし年末に在籍されていない方のうち、年の中途で亡くなられた方や海外勤務となった方、心身の障害で再就職されないことが確定している方等も対象となっています。

 

また年間の給与の額が2,000万円を超える方や、中途入社で前職の源泉徴収票がない方、副業をされている方の副業側のお給料等についても年末調整の対象からは外れ、年明けにご自身で確定申告を行う必要があります。

加えて、医療費控除や寄付金控除、雑損控除を受けたい方や、住宅ローン控除の初年度分に関しても、確定申告で対応します。

 

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年末調整の大まかな流れ

以下会社の規模等によっても前後しますが、年末調整のおおよその流れです。

◆11月初旬~

年末調整に必要な書類一式が税務署から送られてきます(届かない場合は開業届が出されていない場合や郵送不要として処理されている場合がありますので要問合せ)。

中には年末調整の手引きとともに源泉徴収簿や扶養控除申告書等の年末調整で使用する書類一式、年明けに使用する法定調書などが入っています(これらはご自身で税務署へ取りに行く場合や会計事務所から配布を受ける場合も有り)。

内容を確認の上、扶養控除申告書(マル扶)、保険料控除申告書(マル保)、配偶者特別控除申告書(マル配)を必要に応じて従業者へ配布します。

 

◆11月中旬~12月初旬

上記で配布した申告書を従業者から回収し、記入に漏れがないかを確認します。生命保険料控除証明書や住宅借入金等特別控除申告書がある場合には特に要注意。検査・突合が必要でしょう。

また回収までの間、年末調整のソフトなどに前もって支払い済みの給与の金額を入力しておくと年末バタバタせずに済みます(会計事務所も大助かり)。

 

◆12月初旬~下旬

12月分の給与(賞与がある場合には賞与も)の金額が確定したら(=年間給与額の確定)、年末調整の計算を行い、各従業者の所得税の金額の確定・精算を行います。

納付分は納付書で税務署へ納付、還付分は12月のお給料で精算するかもしくは別途現金で従業者へ渡してあげます。

 

◆~1月末

税務署には法定調書(源泉徴収票、報酬等の支払調書)、従業者の住んでいる市町村には給与支払報告書を提出します。

 

最後に

年末調整ってめんどくさいですよね。

旦那様や奥様の収入その他家族の情報、生命保険、住宅ローン、おまけにマイナンバーまで。『余計のお世話です!』と言いたくなる気持ちもよくわかります。

しかし実はそれなりによく考えられた便利な制度であり、なにより勤め人にとっての義務となっています。

義務を果たした結果お金が戻ってくるのであればそれほど悪くはない気もしてきます。

戻ってきたお金で美味しいものでも食べて、また明日から頑張ろう!とするのが一番健全かもしれませんね。

 

 

***編集後記***

 何事もなければ今月19日に開業申請が通るため、同日をもって開業となりそうです。

それまでにやることがたくさんあります。頑張ろう。