契約前に確認しておくべきでした。
事務所を置く予定だった場所の建物自体に光回線がきていないとのこと。
クラウドの会計ソフト導入を考えているため、ネット環境はとても大切なので困っています。
大家さん『インターネット回線?わからない』
契約前にネット環境については不動産屋さんに軽く確認はしたのですが、『多分~』の話で終わっていました。
きちんと確認しなかった私のミスですね。
契約後再度きちんと確認していただくと
『大家さん、正直わからないとのことです…』
わからないものはしかたがないので自分で調べましょうと、フレッツやauひかりなどに直接電話して確認してもらうと
『インターネット回線はきているのですが、VDSLといって~』
VDSL…?
光回線の恩恵を最大限享受しぬくぬくと育ってきた私にとっては初めて聞く単語でした。
VDSLとは
少し調べてみると、VDSLというのはどうやらいちおう光回線ではあるらしいのです。
専門家ではないので専門的なことは省きますが、マンション等の建物までは光回線がきていて、その先の建物内部の配線において電話線を使用しているタイプとのこと。
この場合、建物が古く光ケーブルを通す配管がなかったりする等一定の事情により、やむなくVDSLを採用しているケースも多々あり、その場合新たに光回線を部屋まで引っ張るのは難しいそうです。
速度的なことを話すと、フレッツ光などで採用されている一般的な光回線の理論上の最高速度は1Gbps(1,000Mbps)となっていて、いま話題のNUROにいたってはその倍の2Gbpsとなっています。
一方こちらのVDSL殿は、100Mbpsが理論上の速度となっています。
1/10…
クラウド使えるかなあ…
対策
不安なので対策を講じる必要があります。素人の私が考え付いたのは以下の4つでした。
1.建物自体に回線を引き込む
建物共用部にあるMDFという配電装置までは光がきているので、その先の工事をオーナーや管理会社に行っていただくというものです。
大変大がかりです。
交渉も必要です。
『インターネットのことよくわかんないや…』とおっしゃっているオーナー様との交渉はきっと骨が折れるに違いありません。
交渉→工事となるとそれなりに時間もかかるでしょう。
私、もうすぐ開業するんですけど…。
2.事務所にホームタイプの回線を引き込む
いわゆるマンションタイプの回線ではなく、事務所までダイレクトに戸建てタイプの回線を引っ張る作戦です。
ただしこちらは多くの場合『3階以下』が要件でした。電信柱から線が届かないんですね。
ちなみに事務所は6階です。
あっけなく却下。
もしお住まいが3階以下の場合、例えばauひかりなどですと工事費無料のキャンペーンなどをうっているところも多く、時間に余裕さえあれば(工事までにある程度の日数を要します)この方法がいいのかもしれません。
もちろん管理会社の要承諾。
3.WIMAXを使う
工事不要で置くだけで使えるWi-Fi的なものです。
このようなものをコンセントにつなぐだけで簡単にインターネットが使用できるようになります。
昔は回線速度も遅くカバーエリアも狭かったためあまり評判はよくなかったようですが、 最近はWiMAX2+LTEで理論上1.2Gbps(!)出るというふれこみです。カバーエリアも全国実人口カバー1億人を達成、政令指定都市では99%以上をカバーしています。
ただし私の用途ですといくつか不安があります。
1.回線の速度、不安定さ
2.建物内部まで電波が届くか
3.3日10GB超過で強力な通信制限
これらについては実際使ってみないとわかりませんので、WiMAXを採用するのであればお試し利用は欠かせません。
実測値も調べてみると1.2Gbpsどころか20~30Mbpsあたりが平均値なように感じました。
仕事での使用ですので『もしも』は極力排除したいですし、そもそもネットを多用するこの仕事でWiMAX?と思ったり思わなかったり。
しかし最後まで迷いました。
4.VDSLのまま使う
ネットで検索してみると、VDSLの回線速度の実測値にだいぶ幅がありました。
遅いと1Mだったり、早ければ70Mぐらい出ているところもあります。
ちなみに今の私の部屋は光で60程度なので(設備が古いため)、70出てくれれば万々歳です。
この違いはなんだろうとさらに調べてみると、どうやら『ipv6』がキモのようです。
ipvというのはIPアドレス(インターネット上での住所)を発行する機構のようなものらしいのですが(専門家ではないのでこれぐらいで許してください)、従来多くの場合ipv6ではなくipv4が使われているそうです。
ただしこのipv4で発行できるIPアドレス数には限度があるため、すぐに不足→渋滞してしまい速度が落ちます。
一方のipv6ですが、ipv4と比べ割り振れる発行アドレス数が格段に多く、また利用者数も比較的少ないため、ipv6を採用するとぐっと回線速度が確保しやすくなるそうなのです。
ipv6のさらに上に『IPv6 IpoE+IPv4 over IPv6』もしくは『v6プラス』という規格もあるそうで、こちらを採用している回線・プロバイダを持ってくることで、VDSL回線でも業務に耐えうるレベルの一定の回線速度を確保できるかもしれません。
ちなみにこのipv6の採用のためには、対応したプロバイダや通信機器(ホームゲートウェイなど)などを用意する必要があり、どこでもなんでもいいというわけではありませんので、よくよく調べてから準備をする必要がありそうです。
結論
VDSLでトライしてみようと思っています。
auひかりですと、最後にお話した『IPv6 IpoE+IPv4 over IPv6』に準じたサービスをデフォルトで採用しているようなので、こちらを実際に運用してみてどうか。
ダメな場合はまた再度WiMAXの運用等もあわせて検討してみます。
申し込みですが、公式、代理店、価格コムなどいくつかチャンネルがあり、それぞれがキャッシュバックや割引などのキャンペーンをうっています。
ネットで検索すると代理店アフィリエイトの記事ばかり出てくるので、少し頭を整理して決めようと思っています。
迷ったら公式で。
まさかの想定外トラブル。
これまであって当たり前だったインターネット回線ですが、いざなくなってみると何もできません。
『状況確認』って大事ですね、というお話でした。
***編集後記***
実は駐車場選びにも難儀しております。
当初は最近隣の機械式駐車場にしようと思っていたのですが、先日の台風停電をうけ考え直しているところです。
こちらも『もしも』の排除です。